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H19に続けてH20もあえなく学科オチ・・・ そしてH21への挑戦が始まった! 独学でねばります(°∇°*)
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Sat , 2008/09/06
18:44:19
旅の手帖
宮脇檀 旅の手帖 (彰国社)2008年2月


お嬢さんの宮脇彩さんがまとめられた本ですが
宮脇檀さんの旅にまつわる手記とスケッチです。

見学旅行に行くにしても、どのように見るか、記録するか
ということをしっかり考えて行かないともったいないな、
と思っていたところで図書館でこの本を見つけました。

宮脇檀旅の手帖とある頁

スケッチがもうすごすぎて・・・!
泊まったホテルの部屋は必ず実測し即平面スケッチ。
変わった家具もスケッチ。
もちろん風景もスケッチ。
もう暇さえあればスケッチ。てな感じで。
そこまでやるか!?というぐらいですが、やらずにはいられないのだそうです。



手記の中に、心に残る文章がいくつかあったので引用させていただきます。


「建築だけでない。人の話し方から、草花の咲き具
合、道ばたの垣根のしつらえ、山の形にいたるまで、
なにかを教えてくれる教材になる。そしてそうした
ものを発見し、知れば知るほど、後から発見できる
優れたもの、美しいものの量はふえる。
 目で知り、頭で知り、身体で知り、手で知り、足
で知る。そうして知ったものの多さが、自分でもの
を判断し決定するときのチェックポイントの多さに
なるのだから、その量が多ければ多いほど、間違い
は少なく、瞬間の判断を正しくする。」
宮脇檀『日曜日の住居学』講談社、1995年、172頁


たくさん見て、描いて、さわって、することで(建築に限らず)
日々、何かをたくわえていく必要性をひしひしと感じさせられました。


「アテネのパルテノンから始まって、ライトの落水
荘、カーンのソーク研究所に至るまで、名建築とい
われるものは、まさにその土地から生えてきたよう
な強さをもっていて、私たちに感動を与えてくれた
という記憶のほうが強い。
 いつもそんなことを感じているから、私の設計作
法の第一は、まず土地を読むことから始まる。
 その土地が持っているヒエラルキーを読みとり、
その土地にどんな建物を建てれば一番ふさわしいか
を考えることがエスキースの第一であり、エスキー
スがまとまらないときに私がすることは、もう一度
その土地にでかけていって丹念に土地を眺め歩くこ
とである。」
宮脇檀「配置図から周辺の配慮を読む」『新建築』1988年5月号


尊敬する先生も、土地は必ず行って見るようにと
いつも言っていたなあ。。。


「写真なんかでは絶対撮れない広場の全体プランな
ら10秒くらいで描ける。泊ったホテルの部屋プラ
ンをコンベックス使って50分の1で実測するのに
1人なら15分、2人なら10分かからない。ちょっ
とした街角の実測図づくりでも30分はかからない。
これは身体が覚えてくれるから、よい写真の10倍
くらいは脳にしみ込んでいること請け合い。ちょっ
とした距離を歩幅で測り、高さが仰角で測れるよう
になったら一人前。」
宮脇檀『宮脇檀の「いい家」の本』PHP研究所、2004年、264頁


仰角、っつか仰天です。。。
歩幅はまだしも、仰角で高さ測ったことないし。


「ヨーロッパ渡り歩いて浴室実測していれば、衛生
陶器のメーカーが随分あって、便器にしろビデにし
ろいろいろな種類があること、温水と冷水の水洗位
置や、回し勝手は、国際的な申し合わせに関わらず
まだいい加減であることが分かる。ベッドが決して
2,000×1,000だけではないことも、高さにもさま
ざまあって古い田舎のホテルほど高さが高いことな
どから、昔の風俗資料を思い返すことができるし、
ヨーロッパの古いホテルの大部分の天井高が3,200
に揃っていることから、ヨーロッパ的な空間感覚が
何か分かるような気もする。浴室入口のドアの最小
限が450であることの発見も極小住宅の設計者と
してはうれしい。」
宮脇檀「ホテルの実測図を読む」『新建築』1989年2月号


最後、たくさんたくさんたくさん見て
経験値を積んだ人にしかわからない発見ですよねー。


「旅をする以上、何のためにこの旅をするのかとい
う意識を持ちたい。建築が見たいのか、女に触れた
いのか、うまいものが食べたいのか、ただ土産が買
いたいのか、何でもいい。まず目標を設定すること。
目標を設定しさえすれば、必ず何か収穫はある。逆
に、何の意識もなければ何も見えない。テーマを持っ
て出掛けるのとそうでないのとでは、収穫が10倍
は違うのだ。」
宮脇檀『建築家の眼』世界文化社、1988年、170頁


まったくその通りでございます。
そして目標が違う人と一緒に旅に行くとエライコトになりますよね。。。



何かと大変勉強になる本です。


最後に・・・

一番驚いたのは

『檀』さんって『まゆみ』さんと読むんだってこと Σ( ̄□ ̄;)!!
(『だん』さんだと思ってましたんで・・・すみませんすみません)
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